北海道枝幸町のウスタイベ千畳岩キャンプ場に居ます。
午前3時半・・、東の空がうっすらと明るくなって来ました。
昨夜は寒くて寒くて寒くて・・、寝袋を引っ張り出してくるまってました。
北海道と言えども夏に寝袋だなんてと家に置いて来ようとしてたのですが、まあ一応積んどくかと持って来て正解だったのです。
北海道舐めたらイカンぜよ。
日が昇って来ました・・
太陽さん、早く地球を温めてくださいな。
カセットコンロの火が暖かいのです・・
窓閉め切っているので、死ぬかも知れません。
今朝は目玉焼きを焼いて、
昨日の残ったお肉と一緒にご飯にのせてジンギスカン丼です。
ウシウシ・・、モーモー・・、ウマウマ。
飯が終わったら外に出て、昨日の残骸を片付けなければなりません・・、寒そう。
あそこでテント片付けてるお母さんなんてダウン着てます・・、それに子供達はジャンパー姿・・・、まるで冬の光景。
自分もフル装備でお片付けして、
続いて食器の洗い物・・、うひゃあ、冷めてーー!!!
そう言えば、何処かの道の駅の手洗い場はお湯が出てたもんな~~・・、やはりここは北の果てなのです。
それでも車内に居るとイイ感じで、しばらく野口ごろごろしてたのですが、この天気では景色もイマイチなので・・・
出発します。
今日は海岸線を離れて内陸に向ってみようと思っています。
相変わらずシカ注意の看板が至る所にあるので、
道路の両側をキョロキョロしながら探すのですが・・・、そんなもん分るかーー!!
シカと落石には注意のしようが無いのです。
おお!・・、晴れて来ました。
天気が変わると景色も変わって見えて、とってもイイ気持ちです。
綺麗な景色を見つけたので、ルートを外れて狭い横道に入ってみました。
どうです・・、絶景ではないですか・・・
こんな、な~~~んにも無い風景が、何故か好きなのです。
2年ほど前に行った波照間島・・、人に何が良かったかと聞かれる度に、何にも無かったのが良かったと答えるのですが、何にも無い草原で子ヤギ達が遊んでいる姿が今も脳裏に焼き付いてて、あの景色をもう一度見るためだけに、また行きたいと思うのです。
山と畑しか無いこの景色を、しばらく路肩に停めて眺めていました。
何が良いのでしょうか・・・、自分でもよく分りません・・・
はじめ人間ギャートルズのエンディングテーマが頭の中を流れます・・、ナンニモナイ、ナンニモナイ…
ついでに焼きそば作って昼食にしました。
綺麗な景色を見ながら食べる焼きそばの味は、それはそれはいつもの焼きそばの味でした。
近くでこんな小さな古い駅舎を見つけました・・、何とホームが木の板です。
ホームの端まであるいて行くと・・・
どうです、この何処となく懐かしい風景・・・、どこからか高倉健か渥美清が現れそうな、昭和の映画の一場面のようです。
通り掛かりに偶然見つけた絶景なのでした。
でも、ここにも熊が出る⁉
熊に食われないうちに先に進みます。
モダがあったので給油します。
おお!・・、1等大当たり!
5円引きになりました。
給油29.78リットルに対して、
走行277.7キロ。
おお!・・、リッター9.33キロですぜ!
平地が多いからでしょう・・、この旅最高の燃費です。
名寄市を抜けてしばらく走り、
士別市のあすなろ公共駐車場にやって来ました。
ここは車中泊マップでSランク評価だったので来てみたのですが、よくある普通の駐車場に、
トイレは隣の公園かい。
う~~ん・・・、マンダム・・・、評価者の評価基準がすべてなのでしょうが、これがSならSだらけのマップになってしまうんじゃないかと思う今日この頃。
でも、もう時間がないのでまあいいかと。
でも、ここのイイところは町に近い事なのです・・、士別の町の散策に出掛けます。
朝はあんなに寒かったのに、ここは少し暑いくらい・・、空気がモワッとしています。
留萌や稚内のように町はだいぶ錆びれていますが、ちょっとマシな感じ・・、5時も過ぎたのでチラホラお店が開いてます。
すごい名前のお店を見つけました。
本当にぼったくられてもちゃんと標示してるのですから、文句言えないかも。
ホンマモンかも知れません。
これぞ昭和と言わんばかりのシブイ路地がありました。
高度成長期の労働者達を癒やしてくれた場所なのでしょう。
やってるお店はあるのでしょうか・・、貸店舗の貼り紙がアチコチにありますが、新しそうな看板もあるような・・・、当時はさぞイイ雰囲気だったのでしょう。
こんなレトロな飲み屋街を、是非復活させて欲しいものです。
イイ感じの居酒屋さんを見つけて入ったのですが、カウンターが無くて小さな個室に通されました。カウンター越しに士別のオヤジをからかいながら呑みたかったのですが、クマモンと話すしかありません。
テレビを見ながらビールを飲む・・・、これではカンビンで飲むのと変わらんじゃないか。
料理が揃ったので次はメガハイ。
ツブ貝の刺身がないと言うので焼きにしたら・・、やっぱりツブは刺身やね。
これならサザエの方が好きかも知れません。
ならばと、北海道に居るのに何故か宮城の酒を頂いて、
早々と終了。
外に出たら、寒っ!!!、さすがに日が落ちると冷えるようで、半袖では寒いと思っていたら、現地の人は半袖に半ズボン・・、やはり身体のつくりが違うのでしょう。
震えながら歩いていると、こんなグッドなタイミングでラーメン屋さんが・・・、これは入るしかないでしょう。
寒いと言いながら何故か冷たいビールを注文してしまう今日この頃。
すると奥さんが枝豆を出してくれました。
温かかったので生ですかと尋ねるたら、冷凍ですと近藤春菜似の奥さん。ビールを孤独に飲んでるオヤジのために、冷凍枝豆をサッとお湯で戻して出してくれたみたいです。
先代が昭和57年にここで創業して以来、ずっとここでラーメン一筋でやってるそうで、今は夫婦2人で切り盛りしてるそう。
商売してると何処にも行けなくてと、自由に旅するオヤジに羨ましそうに言う奥さんの横で、黙って耐えてるご主人が、何だか気の毒に思えてしまいました。
これが自慢の旭川ラーメン。
このスープウマイねと言うと、ご主人満面の笑みに変わって急にウンチクを語り始めたのです。
なんでもこの店はチェーン店ながら味をアレンジしても良いらしくて、何種類もの拘りの食材から取ったご主人渾身のスープなのだとか・・・、まっ、ラーメン屋ってそんなもんでしょうけど・・・
その後は何故かタコ焼きの話で盛り上がってしまい、他の客も居ないヒマなラーメン屋はタコ焼きの焼き方教室と化してしまったのでした。
ああ・・、何処に行ってもヒマな店の店主はよく喋ってオモロイわ(笑)
日も暮れかけた淋しい町を震えながらトボトボ歩き、
Sランクのホテルに帰って来ました。
車も少なくなって静かそう・・、本当にSランクかも知れません。
こうして士別の夜は更けていくのでした・・・
まだ明るいけど。
海岸線から、こんなに内地に入って来ました。
明日はもう少し南下しようかと思っています。
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